既存の患者様の情報です。
初診時
60代女性の方です。
肩関節周囲炎(四十肩)があり来院。
右肩を前にあげると地面と水平まで行かない。
横にあげるともっといかない。
左肩も以前肩が痛くなったがそっちはマシになった。
一年間以上整形外科で肩をマッサージして
もらっているが一向に良くならず御来院。
推察
肩だけやっていても良くならない原因
があるから良くなっていない。
肩自体がかなり巻き肩で中に入っていて
肩の筋肉、関節、靭帯に負担がかかる構造になっている。
そのため、関節の拘縮や血流の悪化
が起こり四十肩を発症した。
もともと肩だけが悪いのではなく姿勢が悪く
身体全体の負担が大きい。
足を剥離骨折したこともあり、バランスが崩れ
首の動きも悪く、肩への神経も上手く流れていない状態。
逆の左肩は石灰沈着だったので、肩だけやって血液を流してあげれば
改善出来たが、関節拘縮は関節を動かしていかないとまず治らない。
しかし、動かすベースが身体にないので一向に良くならない。
放っておいても良くなる人
簡単に言えば
・ある程度身体にベースがある人
・関節拘縮ではなかったケース(石灰沈着など)
関節拘縮の疾患はとにかく動かすことが大切
そうしないといつまで経っても固まった関節包が緩まない
肩の関節を動かすことによって
関節包の中の油(関節液)が循環されて
少しずつ拘縮が取れていきます。
肩を動かすと痛いから変な上げ方をしても
関節液が循環して拘縮が取れます。
しかし肩を動かす時に変なクセ
(良くあるのが肩が上に動いてから腕が動き出す)
がついてしまって
時間が経つと他の所が痛くなったりするケースが多くみられます。
関節拘縮が起きて
一年間くらいしたら勝手に治った?
と言われるのはこのためです。
治療
姿勢が相当悪くなっていて肩に制限がかかっている状態なので
肩はもちろんですが全身に手を入れていきます。
特に首と胸椎(背骨の胸のあたり)
骨折の影響で歪みが出ている骨盤
この辺りを重点的に治療していきました。
肩だけそれだけの期間をかけて治療しても
良くなっていないので、身体の軸になる部分が整わないと
改善するのは無理だからです。
経過
現在一か月ほど経過しました。
肩は前にあげるのは上まで上がるようになりました。
横にあげるのがまだ地面に水平程度ですが、
お教えしたリハビリをやりつつ治療をしていけば
こちらも必ず上がってくるでしょう(*^^*)
これを機にしっかりと悪い所を全て良くして
健康寿命を延ばしていただきたいと思います!